1.「新入社員研修とは」 新入社員研修は早期戦力化のカギ

~必ず押さえておきたいポイントとは?~

記事公開日
2022.02.07

この記事のポイント

新入社員研修で重要なのは「学生から社会人への切り替え」

新入社員研修とは、学校を卒業して企業に入社した1年目の従業員に行う研修のことです。
入社後に実施する会社が多いですが、入社前の3月からスタートする場合もあります。
社会人になってすぐ必要になる「基本的なビジネスマナー」や「初歩的なビジネススキル」を習得する一般的な内容の他、最近は「オリエンテーリング」「ゲームやワークシミュレーション」などを行うものもあります。
内容はもちろんのこと、入社時の新入社員研修の一番重要な目的は、「学生から社会人への切り替え」です。

学生と社会人の違いとは

では、学生と社会人では何が違うのでしょうか?
学生は自分が学びたいことを高校や大学で学んできました。
社会人になると、自分のやりたいことだけではなく、相手、つまりお客様、上司や同僚など、関係者の期待に応えて仕事をしていかなければなりません。
また、相手はやってほしいことを直接、またはわかりやすく伝えてくれるわけではないので、自分から聞きに行ったり、考えていく姿勢も大切になります。

社会人の意識が身についていないと?

この姿勢が身についておらず自分の都合だけで動いたり、指示されるまで何もしない新入社員がいたら上司や職場の同僚は困ってしまうでしょうし、ひいては、お客様にご迷惑をおかけして企業の信用を損なうことさえあります。
「社会人としてのマナー・意識」を何も知らないまま学生が社会人になるということは、そのようなことが起こる可能性があるということです。

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新入社員基礎研修 ~明日から実践!相手の期待を考える「8つの基本行動」~
では、社会人として必要な基本行動を学びながら「相手の期待を考える」姿勢を身につけてることができます。

ビジネスマナーはどうして必要なの?

すでに社会人の方にとって「どうしてビジネスマナーは必要なの?」という問いは必要ないと思います。
挨拶、電話応対、名刺交換など基本的なビジネスマナーが身についてない新入社員は、本人に悪気がなくも周囲やお客様には悪印象を持たれてしまいます。

一方、卒業したばかりの新入社員にとってビジネスマナーの本当に意味は理解できているでしょうか?

「ルールとしてとりあえず身につけろと言われるけど、練習は正直面倒。」
「研修と自分の会社のやり方と違ったらどうすればいいの?」
「先輩もいつもきちんとは実践していないように見えないから別にやらなくていいよね。」

「型だけのビジネスマナーを身につける」という発想だとビジネスマナーは応用が効かないものと認識されがちで、練習自体もつまらないものになってしまいます。

ビジネスマナーの根底にあるのも、社会人の基礎にある「相手の期待を考える」姿勢です。
なぜそのマナーが必要なのか、を新人の立場だけではなく、上司やお客様など新人の相手側の立場にも立ってみることで、どのように振舞われると気持ちよく、どのようにされると不快なのか、を感じて始めてビジネスマナーの意味がわかります。

そうすることで初めて、場面やルールが変わっても応用が利くようになるのです。

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では、実践的なロールプレイで、仕事を円滑に進め周囲の信頼を得るためのビジネスマナーをを学ぶことができます。

「鉄は熱いうちに打て」研修前後の新人の変化は大きい

2日間の研修を終えて講師やスタッフに挨拶をして帰られる新入社員の姿に、私たちはいつも驚かされます。
初日の朝に受付に来られた時の様子とは全く違うからです。

緊張しながら、挨拶もそこそこにご自分の名札を探されている様子は、今まで経験したことのない動きや言葉づかいをこなすことに精一杯で余裕がないこともあるでしょうが、自分が周りからどう見えているかを全く気にしていないように見えます。
ある意味学生らしく微笑ましい姿です。
それが、研修を終えた帰りになると、きちんとお辞儀をして挨拶ができるようになっているだけでなく、時には自分から講師やスタッフの方にお礼を伝えに来てくださることもあります。
すっかり会社の名前を背負ってきている社会人のたたずまいになっているのです。
研修へ送り出す人事の方にも「帰ってきたら行動がまったく変わっていて驚いた」というお声をいただくこともあります。

入社時は一番吸収できる重要な時期

社会人になって研修を受ける機会は何度もあると思いますが、入社時の新入社員研修ほど見るからに様子が変わる研修はないと言えるでしょう。
この大事な時期に社会人として必要なことを吸収することなく過ぎてしまうのは、これからの長い社会人人生をスタートする新入社員にとって、とてももったいないことだと思います。

新入社員は壁にぶつかりやすい?

それだけ変化を敏感に察知して成長していきやすい時期である一方、新人時代は壁にぶつかってへこんでしまいやすい時期でもあります。
入社時研修を終えて配属になった後の新人が、どのような気持ちの変化を迎え、それに合わせてどのようなことを学んでいけばいいのかをこちらにまとめています。
新入社員の気持ちの変化に合わせた教育プラン

また、「最近の新人はへこみやすい、折れやすい」という表現で語られることもあります。
こちらについても後章で取り上げていきたいと思います。

◆新入社員研修は早期戦力化のカギ ~必ず押さえておきたいポイントとは?~

1. 新入社員研修とは
2. 新入社員研修のカリキュラム
3. 社内で実施するか社外で実施するか
4. 新入社員 最初の壁
5. 「最近の新人は」「今年の新人のタイプ」というお決まりトーク