営業なのに会話が続かない…営業トークを磨くより「聞く力」を鍛える

記事公開日
2021.05.21

この記事のポイント

営業職は「会話」の仕事というイメージが先行しています。そのため、「会話が続かない」「トークスキルに自信がない」といったことを理由に、営業職として自信を持てない若手営業も多くいるようです。しかし、実際には成績の良い営業担当ほど必殺の決め台詞といった営業トークは持っていないもの。彼らが特化しているのは、 「話す力」よりもむしろ「聞く力」です。今回は、営業職において極めて重要な「聞く力」についてご紹介します。

成績が良い営業ほど、質問を投げかけるだけで自分からはあまりしゃべらないと言います。なぜ、質問をしているだけで商談を成約へ結び付けられるのでしょうか?これを理解するためには、商談の成約に至る5つのステップについて理解することが必要です。

■お客様の心理に合わせた商談の5つのステップ
商談の成約に向けて、営業は以下の5つのステップを踏みます。

1.関心
円滑に商談を進められる環境作りを行います。
2.認識
お客様のニーズを明らかにします。
3.選択
選択肢を提示し、お客様にとって最適な解決策を探ります。
4.疑問
お客様の疑問点を解消します。
5.決定
最終的に選ばれた解決策の実行を促します。

■質問を投げかけお客様を「決定」まで誘導する
上述した5つのステップを踏むために、休む間もなく話し続けてお客様を引っ張るような営業は、嫌われてしまいます。お客様は自分で関心を持ち、自分で自分のニーズを発見し、自分で選び、自分で決定したいのです。営業は、お客様が進む道筋を分かりやすくするために、要所で質問を投げかけるだけ。これこそが営業における「聞く力」の本質です。