中間管理職が担う役割は、主に以下の3つが挙げられます。
【1】現場のマネジメント
組織における成果の最大化を目指す中間管理職と、自律的に力を発揮したい一般社員の間に、摩擦が生じることもままあります。中間管理職は、メンバー一人ひとりの強みや持ち味を把握し、どのような場面でそれらを発揮できるのかを考えていくことが求められます。
また、昨今はメンバーのワークライフバランスを保つためにも、長時間労働を防ぐ取り組みが欠かせません。特定のメンバーに業務が偏っている場合は業務分担を検討します。業務フローを見直して業務の効率化を図ったり、集中力を高めて定時内に仕事を完了させるよう促したりすることなども必要です。
【2】より良い職場づくり
職場の関係性づくりは中間管理職の重要な役割の1つです。メンバー同士が関係性の良い職場では、各メンバーは活力にあふれ、自分の力を最大限発揮することができますが、関係性が良くない職場ではモチベーションが上がらずに生産性が低下します。メンバー同士のコミュニケーションが円滑か、互いに助け合う風土が醸成されているかを気にかけておくことが大切です。
メンバーが生き生きと働くためには、組織が将来どのような方向へ進むのかというビジョンを伝えることも重要です。組織のビジョンを示すことによって、メンバーが組織とともに成長していく意識を持てるようになります。
【3】部下の育成
負荷が高まる中間管理職にとって、チームを成功に導くリーダーの育成は急務です。部下のスキルアップを支援したり、経験を積ませたりするとともに、中間管理職が部下の見本になることが期待されます。
人が成長するには時間がかかるため、短期的な視点ではなく、長期的な視点で部下の育成に取り組むことが大切です。その場しのぎで仕事の割り振りをするのではなく、育成目標と計画を立てて仕事を割り当て、結果や行動の振り返りを支援しながら育成をしていきます。