日頃の会議をムダな時間にしない! 参加者全員の満足度が高まる話し合いを促すファシリテーションの基本研修とは?
- 記事公開日
- 2025.10.16

この記事のポイント
社会情勢の変動が激しく、先行きの予測ができない現在のようなVUCA時代では、安定した事業推進や組織運営などに向けて生じる課題も複雑化しています。こうしたさまざまな課題解決を図るにあたり、より最適な対策を打ち出すための会議なども増えてきています。なおかつ議題として取り上げるテーマも難題になりやすく、「正解のない議論」になるケースも増加。また少子高齢化による人手不足やグローバル化などの影響から、多様な人材との協働が求められやすく、会議の場でもそれぞれが持つ幅広い意見をもとに結論を導き出す必要があります。そこでどのような状況でも、時間の浪費にならない効果的な話し合いを促すスキルとして、ファシリテーションが注目されています。
この記事では、3時間で学べる研修「ファシリテーションの基本(156)」の内容をご紹介します。
ファシリテーションを通じて限られた時間内でも効果的な会議を促進
ファシリテーションとは、複数名によるコミュニケーションの舵取りをするスキルを指し、円滑な話し合いのプロセス進行を通じて組織での合意形成・意思決定を図るものです。そもそも会議やミーティングなどの話し合いの大きな目的として、さまざまな問題の解決が挙げられます。なおかつ現状の問題に関わるメンバー全員で話し合うことで、関係者それぞれが当事者意識を持って解決策を見出すことができ、個々の満足度向上にもつながります。そこで、組織内の課題達成や個々のモチベーションを生み出す話し合いに向けて、より活発な意見交換やスムーズな決議を促進させるのがファシリテーションです。ファシリテーションにより、参加者全員の考えを尊重しながら中立的に話し合いを進行することで、次のような効果に期待できます。
ファシリテーションの活用から有意義な話し合いを実現
話し合いの場では、それぞれの考えを客観的にまとめるファシリテーションの役がいないことで、さまざまな問題が起きやすくなります。例えば「一部の声だけが強調される」「自らの考えを認めてもらえない懸念から発言ができない」など、心理的安全性に欠けた話し合いになりやすい傾向にあります。そこで、その場にいる全員が積極的な姿勢で、話し合いに参加できるように促すのがファシリテーションです。また個々の意見にもとづいた明確な結論付けができることで、問題解決策などの実行時にも混乱せずスムーズな遂行が促されます。このようにファシリテーションの活用から、主張の偏りやあいまいな決議などを防ぐ効果が見込めます。
会議の活性化・効率化に必要なプロセスをもとにファシリテーションを習得
会議などの話し合いのゴールは、多面的な視点を通じた合理的な問題解決(アウトプットの向上)と、全員が納得感のある合意形成(モチベーションの維持)です。こうした話し合いの実現に向けたプロセスをつくり出していくのがファシリテーションであり、本研修では次のようなポイントから必要なスキルを習得していきます。
効果的な会議に必要な4つのプロセス
ファシリテーションでは、以下の4つのプロセスを通じて、より有意義な話し合いの場を構築していきます。
- 場のデザインのスキル=話し合いの場をつくり、つなげる(議題の共有・段取り・ムードづくり)
- 対人関係のスキル=個々の考えを受け止め、引き出す(意見の傾聴・応答・観察・質問)
- 構造化のスキル主張をかみ合わせ、整理する=(議論の可視化・図式化)
- 合意形成のスキルまとめて、分かち合う=(意思決定に向けた選択肢設定・意見対立の解消)
本研修では、上記にある「場のデザイン」「対人関係」「構造化」「合意形成」のスキルを習得するワークを中心としたプログラムを実施。例えば、会議に向けた事前準備・意見を引き出す質問例・議論を整理する図の描き方・決議をまとめる手法などを学んでいきます。さらにプログラム内では、ビジネスシーンで発生する課題例を使ったファシリテーションの実践演習も行い、現場で活用できるスキルとして定着させます。
受講者の声
本研修にて、ファシリテーションの基礎知識から実践力まで身につけられるプログラムを受ける効果として、次のような声が上がっています。
- 会議を進めていくうえでのポイントや視覚化することの大切さ、目標の決め方など、どれも非常に参考になった
- ファシリテーターとは、ただの調整役・進行役ではなく、深い議論を促す介入・合意形成・相互理解など実に重要な役割であることが分かった
まとめ
ファシリテーションは、会議などのさまざまな話し合いの場において、参加者全員の当事者意識や納得度を高めて円滑な議論・決議を促すもの。それぞれの主張を尊重したうえで、きちんと明確な結論を出すために欠かせないスキルとなります。普段の会議やミーティングなど、より有意義に活用できるようにしたい場合には、ぜひ本研修を活用してみてください。
◆本記事でご紹介した研修
ファシリテーションの基本(156)