社員による訴訟や炎上のリスクも高まる現代に欠かせない! 管理職のための人事労務管理の基本研修とは?
- 記事公開日
- 2025.09.05

この記事のポイント
人事労務管理は、法令を遵守した労働力の運用を通じて、一人ひとりにとってよりよい働き方ができる職場環境を整えるために欠かせない取り組みです。十分かつ適切な人事労務管理ができていないと、場合によってはSNSなどで悪評が広まってしまい、企業としての信頼度を低下させてしまうリスクも。このような企業イメージの悪化から、「採用活動で人材が集まらない」「取引先が離れてしまう」などの悪影響につながる危険性もあり、人事労務管理には正しい知識が必要です。
この記事では、3時間で学べる研修「管理職のための人事労務管理の基本(235)」の内容をご紹介します。
時代の変化にともない人事労務トラブルが増加
人事労務トラブルは、例えば「過酷な労働時間」「適切に取得できない休暇」「働きに見合わない賃金」「不当な人員配置や解雇」など、社員にとって不適切な職場環境が原因となるケースが多くあります。こうした人事労務トラブルは、場合によっては社員からの労働訴訟や労働基準監督署への通報など、日常業務に大きな支障をきたす事態に発展する可能性も。その他にもコンプライアンスに関する指導不足から、企業としての信頼度低下につながるような、社員の問題行動が起きてしまう場合もあります。このような事業運営上のさまざまな不利益になりかねない人事労務トラブルは、不十分な管理体制から発生しやすく、近年では次のような背景から高い注目を浴びています。
企業としての高い倫理観が求められやすい
数多くの企業不祥事から、世間一般の目が厳しくなっているなかで、企業としての信頼を得るためには高いコンプライアンス意識が欠かせなくなっています。また昨今の少子高齢化による人手不足もあり、さらなる生産性向上に向けた働き方改革が進むなかで、各人材を尊重した職場環境の整備も必要とされています。このように社会全体として、事業運営上の高い倫理観が求められやすく、労働者の権利も重視されやすいのが現状。こうした背景から近年は、パワハラやセクハラをはじめとした企業内のさまざまな嫌がらせ行為なども含めて、人事労務管理による徹底した対処が求められています。
ITツールの不適切な使用方法から大きな問題に発展するケースも
例えばSNSでいえば、社員個人の不適切な投稿から企業の悪評が拡散されたり、機密情報が漏えいしたりするなど、企業に不利益をもたらすケースも見られます。その他にもリモートワークでは、悪質な通信環境への接続など、情報漏えいに発展する数多くのリスクが想定されます。技術革新が進んでいる現代では、社員のITリテラシーも含めて、徹底した人事労務管理が求められます。
人事労務管理の実践力向上がトラブル防止につながる
正しい人事労務管理に向けては、まずは基礎知識として、労働関連の法律に対する基本的な理解が必要。ただしより効果的な人事労務管理のためには、単純に法律に則した対応だけでなく、各人材や状況に合わせた臨機応変が求められます。ただ法的な知識だけにとらわれるのではなく、柔軟な判断で人事労務管理に取り組むことで、きちんと人材の定着した円滑な組織運営にもつなげることが可能。そのため人事労務管理では、各人材に対する理解を深めたうえで、個々への公正な対処や適切な育成に努めていくことが重要です。そこで本研修では、人事労務トラブルを未然に防ぎ、なおかつ問題発生時のリスクを最小限にする実践スキルを学んでいきます。
人事労務管理の知識は管理職全般の必須スキル
人事労務管理にともなう基本の法的知識は、人事部などの専門部署に限らず、管理職としては“当たり前”に身につけておきたいもの。こうした基礎知識を応用して、社員一人ひとりを尊重した、よりよい職場環境やコンプライアンスの徹底につながる実践力を本研修で習得していきます。
まずは労働基準法や男女雇用機会均等法のなかでも、特に人事労務トラブル防止に役立つ法律内容を学習。さらには次のような事例を挙げて、人事労務管理上での適切な判断方法のケーススタディを実施します。
- 休日出勤や有休休暇取得の許可
- 試用期間中の解雇
- 現社員のライバル会社への転職
- 退職願の認め方
- マタハラ発言
- 社員個人によるSNSやブログの使い方
- 勤務中におけるITツールの私的利用
- リモートワーク時のマネジメント
実際によくある場面を想定したうえで、法令遵守を前提として、社員にとっても納得ができる判断をしていくための考え方を身につけていきます。
まとめ
人事労務管理は、法規制などの基礎知識と同時に、トラブルの防止・対処に向けた実践スキルが不可欠。そこで本研修では、よくあるケーススタディを中心に、超実践的な人事労務管理のスキル習得を目指したプログラムを実施します。人事労務トラブルのリスクを最小限に抑えたマネジメントに向けて、ぜひ本研修を活用してみてください。
◆本記事でご紹介した研修